タイ取材新シーズン!タイ東北部サコンナコン県&ナコンパノム県への旅③
2019/06/23
サコンナコンの寺院でヴィサカブーチャ(仏誕節)
今週は、サコンナコンの寺院2ヶ所とヴィサカブーチャ(仏誕節)をご紹介。
タイ東北部とサコンナコンの歴史に関しては、先週のブログをご覧いただくとして...
今回の東北取材、サコンナコンでの2日目の5月18日は、「ヴィサカブーチャ・仏誕節」でした。この「ヴィサカブーチャ」は、ブッダ(お釈迦様)が『誕生』し、
『悟り』を開き、そして『入滅』されるという、3つの奇跡が重なった、仏教上、最も聖なる日とされ、タイ国内の寺院でも特別な法要が行われます。
この日、私たち取材班がまず向かったのが、『ワット・
タンパーダン(タンパーダン寺院)」です。
仏教のテーマパーク風寺院?!
サコンナコン市内中心部から車でおよそ30分、プーパン山とプーパライ山の中腹にあるこの寺院は、山自体が古くから僧侶の瞑想を行う場だったそうで、数百年以上もの歴史があるんだとか。
タイならではの寺院を想像していましたが...本堂というより、セミオープンの〝パビリオン〟とご紹介しましょうか...
こちらの建物には、曜日ごとの仏像が彫られた1枚岩があります。
瞑想の場としての歴史は古いものの、敷地内には色鮮やかな巨大ナーガ上のブッダ坐像、涅槃仏、巨大な仏様の足跡・仏足石があり、その中にあるいくつかのカメに向かってお賽銭を投げ入れたり...どれもここ数年の間に奉納されたと思われる、寺院というより、仏教テーマパークといった趣。
この様なテーマパーク風寺院は、タイの若い方にもっと仏教に親しんでもらうためという意味合いもあるそうで、国民の95%が仏教徒と言われるタイでも時代の移り変わりを感じました。
ヴィサカブーチャのこの日は、朝早くから参拝客で賑わっていました。白い修行衣をまとった女性の修行者「メーチー」の姿も多くみかけましたが、タイの仏教・上座部仏教では、そもそも女性が出家して比丘尼となる事が許されておらず、正式な出家者ではないため、女性は黄色い袈裟を着用することができません。
仏の道を志す女性は白の修行衣、髪も剃髪または短髪にして、僧侶同様十戒を守り修行を行います。
王室守護寺院「ワット・プラタート・チュン・ チュム 」へ
ワットはタイ語で寺、さらに〝プラタート〟とある場合は、お釈迦様の遺骨・聖なる遺物〝仏舎利〟有する寺という意味で、ここ「ワット・プラタート・チュン・チュム」にも、高さ24メートル、ハスの蕾をかたどった白い美しい仏塔、そして4体の仏様が祀られ、サコンナコンの数ある寺院の中でも最も重要な寺院となっています。
地元の皆さんも白装束に身を包み、続々とお寺にやってきます。取材班の寺院到着と同時に山車パレードもスタート!
取材班ももちろん全身白で、ヴィサカブーチャを取材。
本堂の真上に満月がのぼる頃、100人近い僧侶の読経がはじまり、瞑想の後、仏塔を中心に集まった数千人もの人々とともに、色とりどりのランタンやハスの花、線香・ろうそくを手に、仏塔の周りを3周するウィアンティアンを体験。
タイでは「ヴィサカブーチャ・仏誕節」はじめ...
「マカブーチャ・万仏節」
陰暦3月の満月の夜に、お釈迦様の説法を聞くため1250人の弟子たちが偶お釈迦様のもとに集まったという不思議な出来事を記念した日
「アサラハーブーチャ・三宝節」
陰暦8月の満月の夜、お釈迦様が初めて弟子に対し説教を行い、仏・法・僧の3宝が揃った日
「カオパンサー・入安居」
暦の上での雨季入りを告げると共に、雨季の間に育まれる、生きとし生けるものを外出することで踏み潰してしまうことのないよう、この日から「オークパンサー・出安居」までのおよそ3ヶ月間、僧侶は寺に篭って修行を行うなど、年に5回の仏教催日があります。
いずれも旧暦をもとにしていますので、毎年その日程は異なりますが、これらのタイミングでタイの寺院を訪れた際には、幻想的なウィアンティアンをご覧いただけますので、服装にもご配慮の上、敬意を払いつつ、訪れてみてはいかがでしょうか?