タイ取材新シーズン!タイ東北部コーンケーン県&カラシン県への旅⑤
2019/04/21
1億数千年前のタイへタイムトリップ!カラシン県の『シリントーン博物館』
今週はカラシン県へ!
カラシン市内からおよそ30キロ、サハッサカン郡にあります、『シリントーン博物館』へとご案内します。
タイは古生物学上でも、世界的に注目を集めており、タイ東北部のコラート高原一帯では、保存状態も良い様々な種類の恐竜化石が発掘され、ここカラシンで発掘された恐竜の中には、新種の大型恐竜と認定された「プウィエンゴザウルス」のほぼ全身骨格標本も。
また、現在も発掘調査が行われている化石発掘現場を、そのまま展示保存している博物館もあるんです。
博物館では、四半世紀以上にも渡る一帯での発掘調査で発見された恐竜化石、「イサノサウルス」「プゥイアンゴサウルス」「シャモサウルス」「シャモティラヌス」の〝実物大レプリカ〟他、自然史博物館といった側面も併せ持っていますので、「地球と宇宙の創世」「地球上の鉱物の展示」「恐竜と爬虫類の時代」「生物の進化と人類の起源」など、8つの展示ゾーンに分かれています。
館内中央、吹き抜けとなっているゾーンには、タイ東北部でしか発見されていない、タイ固有種の恐竜化石をもとに作られた、実物大レプリカが展示されています。1階と2階の回廊部から見学することもでき、恐竜の大きさを実感!
恐竜化石展示は実物大レプリカですが、館内の化石保存・研究室もガラス越しに見学可能。体育館ほどの広さの研究室には、さらに詳細な発掘調査を待つ、本物の化石が並んでいます。
平日には実際に化石の採掘や分類の様子も観ることができます。
トラムに乗って移動した先には...
こちらは博物館内のジオラマですが、カラシン県内では大型肉食恐竜の足跡化石も無数!ナーク郡「プーフェーク森林公園」では、森林でピクニックをしていた親子が7つの足跡を発見。調査の結果、約1億4千年前の足跡だったことが分かったそうです。
館内を一通り周ったら、今度は専用トラムで博物館のハイライトゾーンへ!
『シリントーン博物館』
開館時間:9:00〜17:00
入館料 :大人100バーツ、子供50バーツ
休館日 :なし
☆公式サイト☆
☆タイ国政府観光庁サイト☆
なんと!現在も発掘調査が行われている発掘現場が、そのまま展示保存されているんです。
道路建設工事の際に、地元の僧侶によって発見されたこちらの恐竜化石。発見当時は、こんなに多くの化石が出土するとは誰も思っていなかったそうですが、第一発見者の僧侶は関係者らに、さらに掘り進めるよう進言。その結果、7体の恐竜の700片にも及ぶ化石が、発見されました。
調査の結果、この場所は1億数千年前に川だったことも判明し、骨の大きさなどから群れをなして川を渡っていた恐竜の子供達が溺れ死に、死体となって川の流れの緩やかな所に堆積したため、バラバラになったと考えられています。